忙しい社会人こそ観るべき『プーと大人になった僕』
ホラー映画を見続けていると、箸休めで楽しい映画を見てみたくなりませんか?
私は大体3本に1本くらいの割合で、コメディとかファンタジーを間に挟みます(笑)
今回は、今までレビューしてきたホラージャンルとは真逆ともいえる、可愛いファンタジー映画『プーと大人になった僕』の魅力を、自分なりの感想でお伝えしようと思います(^_-)
あらすじ
成長してロンドンで多忙な生活を送るクリストファー・ロビン(ユアン・マクレガー)は、妻子と故郷で過ごすはずだった週末まで仕事でつぶれてしまう。そんなとき、少年時代の親友プーが彼の前に現れ、一緒に森の仲間たちを捜してほしいとロビンに頼む。思い出の“100エーカーの森”を訪ねたロビンは、プーやティガーらとの再会を喜ぶ。
作品の前提知識
①『ムーラン・ルージュ』や『スター・ウォーズ』シリーズなどのユアン・マクレガーが主人公を演じ、吹替の声優を堺雅人さんが演じています。
②「くまのプーさん」の実写映画化作品。原作自体は、作者のA.A.ミルンが自分の息子だったクリストファー・ロビン・ミルンのためにつくった童謡をあつめたものだそうです。
のちに「プー」となる彼のテディベアも「エドワード・ベア」の名称で「テディ・ベア」という詩のなかで顔を見せているようですね。(クマのプーさん - Wikipedia)
感想
「愛するべきドジ」で可愛いプーさん。
彼が時折放つ言葉が、実に深い、、、
大人こそしみるプーさんの生きざま
大人になった主人公のクリストファー・ロビンは、毎日すり減るような生活を送っています。
部下を持ち、部署の売り上げが厳しくなると、嫌み上司が来てネチネチと小言を言われた挙句
「部下を切り捨てろ」
「休日返上で仕事に捧げろ」
重くてつらい責任感で、顔には常に笑顔がなく、沈み切った表情をしている。
そして疲れて家に帰ると、愛すべき妻と娘がいて、、休日に遊びに行く約束も守れず、肩身の狭い思いをするクリストファー。
「何年もあなた、笑ってないんじゃない?」
妻の言葉が胸に刺さる。
少しでも当てはまる人、多いのではないでしょうか?
仕事中心のストレスフルな毎日、家族サービスもままならず、家では孤独。
そんなクリストファーの前に久しぶりに表れたプーさんは、忙しい彼の生活に対して、持ち前のドジっぷりで様々なトラブルを引き起こしてしまいます(笑)。
家ははちみつだらけにしてしまい、外では人に話しかけ(みんな人形だと思っているのでびっくり)、、 そんな彼に対して、時々ひどい言葉をあびせて呆れるクリストファー。
そんなクリストファーに対してプーさんは言葉を返します。
その言葉の数々が、この映画を観る価値につながると私は思っています。
プーさんにとっては、アドバイスをしたいわけでも、良いことを言いたいわけでも、批判したいわけでもありません。
ただ、彼が思ったことを投げかけるのです。
その子供のような純粋な言葉の数々が、忙しさで忘れてしまった思考回路を呼び覚ますようなのです。彼の言葉はいたって単純なものばかりです。しかし、そのほとんどが、やりたくない仕事、背負いたくない責任感、重圧、くだらない見栄などに囲まれて暮らすようになった大人にとっては、考えもつかないような内容であり、かつ人生を豊かにするような素晴らしい言葉なのです。
哲学のような難しいことは言いません。おそらく、「当たり前じゃん!」って思うような内容ばかりかもしれません。
しかし、なぜか心にしみる。
そんな印象を与えてくれる素晴らしい映画だと思いました。映画の途中で、生まれ変わったらプーさんのように生きていきたいと真剣に思ったくらいです(笑)。
おわりに
私もこの4月より社会人として会社で働く毎日になると思います。おそらく、今まで味わったことのないような苦しみを経験することもあるでしょう。
しかし、そんな時こそ、プーさんの金言を思い出して、糧にして頑張りたいとまで思えるようになりました。
なので、私は忙しいあなたにこそ、ぜひ見ていいただきたい作品であるとおすすめしたいと思います。